「リディム ポッシ-」 当時の大阪レゲエシ−ンではそう読んでたが 「リディム プッシ-のゲッ
ト-さん」 と呼ばれる事もあった。
そのRydim Posse で 「懐かしいなぁ」 と感じるあなたは大阪SoundBoy 第一期生と呼べるで
しょう。と云うのもこのBarは当時の日本の中で一番ジャメイカレゲエをリアルに表現していた唯一
の店だったからである。
またこの店のお客さんだった人達が今日の大阪レゲエの重鎮的立場にあるのも事実だ。
そのリディム ポスィの始まりとともに大阪レゲエシ−ンに「Rub a Dub Style」 が生まれるので
ある。 場所はキタやミナミではなく「東区」。オ−ナ−であったのは現在NJ在住の旧姓O嬢←こ
の店のプロデュ−サ-でも彼氏でもあった(後に結婚)S氏が、当時日本にはなかったリアルジャ
メイカンレゲエの店をやってみたいとO嬢の実家の喫茶店を改造し始めた店が当時大阪(関西)
レゲエ者(=レゲェラヴァ)のあこがれだったダンスホ−ルレゲエバ−だったのである。
この「箱」ができたことでそれまでパ−ティ-ア−ティストであった私は本当に嬉しかったのを今で
もはっきり覚えている。
入り口には昭和50年代の喫茶店を代表する様なつくりであったが、本場ジャメイカのバ−を思わ
せる様なデコレ−トをし、竹をいっぱい使った内装、ガラスドアを開けた瞬間ジャメイカに来た様に
させてくれた「箱」だった。
この「箱」にはいろんなエピソ−ドがあるので一話一話として後々お話するとして、リディムポスィ
が出来て以来大阪レゲエ者がここに集まったのは云うまでもないが現在のシ−ンから比べると
まったくショボイものであった。
エントランスのガラスドアを開けるとすぐにカウンタ-があり、3m程はいると少し広くなったところが
この店のフロアだ。その正面には、金網で囲まれたDee-Jay ブ−ス。
その時まで大阪レゲエDanceはイベントとしてDISCOや喫茶店でパ−ティ-風なものでしかなかっ
たがこのリディムポスィによって毎晩リアルジャメイカンレゲエを聞けて、週末にはRub a Dubスタ
イルを勉強出来る様になった。
私がそもそもこの話のタイトルでHigh Schoolと題したのもこの「箱」によって今までのレゲエ好き
の人達に新たにリアルジャメイカミュ−ジックを知らしめ、レゲエ者として育てあげた場所と思って
いるからである。
90年代大阪でレゲエ関連の仕事をした人のほとんどはこのスク−ルのユ−ス(客)であったこと
は前述したとおりだ。
とにかくレゲエやジャメイカの情報やレコ−ドが手にはいらないからこの店に来るか直でジャメイ
カに飛ぶしか方法がなかったのであった。又、ここのユ−スの全員がその後ジャメイカへ渡って
行ったのも真実だ。そして「巣立っていった」と私は表現したい。
- 第一話 High School ....."Rydim Posse" -